大判例

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大阪高等裁判所 昭和58年(ラ)138号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

二当裁判所の判断

抗告人は、所有者仲野平八郎が債権者に対し本件不動産につき抵当権の設定をした行為は否認されるべきものであり、右担保権は消滅したことになるから、競売手続の開始又は続行をすべきでない事由がある旨主張する。

しかしながら、否認権は、破産者が破産宣告前にした破産財団に不利な法律行為を破産財団との関係で無効とし、財団財産を回復させる実体上の形成権であるが、その行為は、相手方を不安定にし、取引の安全を害する場合も生ずるから、破産法第七六条は、破産管財人が訴又は抗弁の方法によつてこれを行使すべきものと定めており、破産管財人に訴訟手続上の攻撃防禦の方法として主張させ、裁判上確定すべきものとしている。したがつて、破産管財人が執行手続において否認権を行使しても、破産財団を原状に復せしめる効力を生ずるものではなく、所有者仲野平八郎が設定した担保権が消滅するものではないから、本件売却の不許可事由が生じたことにならない。

(小林定人 坂上弘 山本博文)

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